HAIR CARE COLUMN
髪質改善が効かない・変わらない原因5つ
重い・硬い髪は「足しすぎ」かもしれません
トリートメントを重ねても変わらない、かえって重い・硬い・乾きにくい。そんな方へ、足す前に見直したい原因と順番を美容師が解説します。
表参道のプライベートサロンRiourseの川北善徳です。こんなお悩みはありませんか。
- 高いトリートメントをしたのに、あまり変わらなかった
- その日はよかったけれど、すぐに戻ってしまった
- 結局また、毎朝アイロンが必要になった
- ケアを増やしているのに、髪が重い・硬い・乾きにくい
最初にお伝えしたいのは、あなたの髪が悪いわけではないということです。髪質改善で結果が出にくい場合、原因は髪そのものではなく、今の髪がなぜ扱いにくくなっているのかを見極めないまま、施術やケアを重ねていることにある場合があります。
この記事のポイント
- 同じパサつきでも、原因は乾燥・ダメージ・クセ・残留物・年齢による変化と人それぞれです。
- 髪質改善は、多く重ねるほどよいとは限りません。重さ・硬さ・乾きにくさは「重なりすぎ」のサインのことがあります。
- Riourseは、残っているものを整理し、根元・中間・毛先を分けてから、必要なものだけを順番に選びます。

CHAPTER 01
同じパサつきでも、原因は人によって違う
髪の悩みは一見どれも似て見えます。パサつく、広がる、まとまらない、ツヤが出ない。けれど実際には、その原因は一人ひとり違います。原因が違えば、必要な施術も変わります。代表的な5つの原因のうち、あなたはどれに近いでしょうか。
| 原因 | よくある状態 | 考え方 |
|---|---|---|
| 乾燥 | 乾きやすく、広がりやすい | 表面をオイルで押さえるだけでなく、髪の内側に水分がとどまる状態をつくる |
| ダメージ | 時間がたつとまたパサつく | カラーや縮毛矯正、アイロンの履歴を見て、内側を支えるケアが必要かを判断する |
| クセ | 湿気や汗でまた広がる | 縮毛矯正だけが答えとは限らない。自然なまとまりを残す方法が合う場合もある |
| 残留物 | 重い、ゴワつく、乾きにくい | さらに足す前に、残っているものを穏やかに整理する |
| 年齢による変化 | うねる、まとまりにくい、ツヤが出にくい | 年齢のせいとあきらめず、今の髪に合う方法で内側から整える |
なかでも見落とされやすいのが、4つ目の「残留物」です。きれいにしたくて重ねてきたケアが、かえって重さや硬さにつながっていることがあります。ここからは、この「足しすぎ」について詳しくお伝えします。
CHAPTER 02
髪質改善は「成分の数」ではなく「必要性と順番」で考える
髪を整えたいと思い、サロンのトリートメントを続ける。自宅ではミルク、オイル、ミストを使い、朝はアイロンで表面を整える。それでも、以前より髪が乾きにくい、根元がつぶれる、毛先が束になる、触ると硬い。「もっとケアしたほうがいいのかもしれない」と、さらに商品や施術を足したくなる方もいらっしゃるでしょう。
けれど、40代以降の髪は、根元・中間・毛先で太さや履歴が異なることが多く、全体へ同じものを重ねるほど扱いやすくなるとは限りません。根元は新しく伸びた髪、中間にはカラーやストレートの履歴、毛先には複数回の施術や日々の熱が重なっていることがあります。根元に必要な方法を毛先にも同じ強さで行えば、毛先には過剰になる可能性があります。反対に、毛先の保護を優先した設計を根元まで広げれば、ボリュームが出にくく感じることもあります。
ここでいう「やりすぎ」は、特定の商品や施術が悪いという意味ではありません。その髪、その部位、その時点に必要な量と役割を超えて重なっている状態を指します。
Riourseでは、髪質改善を「高価な成分をたくさん使うこと」や「工程数を増やすこと」とは考えていません。何をするかと同じくらい、何をしないか。足す前に一度整理することが、大人の髪には大切です。
CHAPTER 03
重さ・硬さ・乾きにくさにつながる4つの重なり
1.表面に残るもの
オイル、バーム、シリコーンを含むケア剤、スタイリング剤などは、摩擦を抑えたり、まとまりを補ったりするために役立ちます。一方で、使用量や洗い方、髪との相性によっては表面に残りやすくなります。
表面に多く残っていると、水分が入りにくいように感じたり、シャンプー後も乾くまでに時間がかかったり、根元と毛先の質感が不均一に感じたりすることがあります。だからといって強く洗えばよいわけではありません。何をどのくらい使い、いつから変化したかを確認して、必要に応じて穏やかに整理します。
RELATED市販トリートメントで髪がベタつく理由 →2.髪の場所ごとに違う施術履歴
髪は、伸びた年月の記録でもあります。根元には最近の履歴しかなくても、毛先には過去のカラー、縮毛矯正、パーマ、熱処理が残っていることがあります。全体を同じ髪質として扱うと、すでに整っている部分へ再び同じ工程を重ねることになります。新しく伸びた部分、以前施術した部分、負担が重なりやすい毛先を分けて考えることが、足しすぎを避ける基本です。
3.水分と油分の偏り
しっとりさせたいとき、オイルだけを増やしても、内側の水分状態が整うとは限りません。反対に、水分を含むケアだけでは表面の摩擦を十分に抑えにくい場合もあります。
大切なのは、水分、髪の内部を支えるケア、CMCと呼ばれる髪の中の脂質に似た役割のケア、表面保護を同じ量で重ねることではなく、不足する場所へ必要な順番で使うことです。毛先だけに薄く表面保護を足すなど、塗布範囲を分ける考え方も欠かせません。
HOME CAREヘアミルクとオイルの違いを知る →4.熱とテンションの積み重なり
アイロンやブローは、形を整えるための大切な技術です。ただし、温度だけでなく、髪に残る水分、同じ場所を通す回数、引っ張る力との組み合わせで負担のかかり方は変わります。サロン施術で熱を使った後、自宅でも毎朝同じ部分へアイロンを重ねれば、毛先の硬さや引っかかりにつながることがあります。高温か低温かという一つの数字だけでなく、乾かし方と回数を含めて見直します。

CHAPTER 04
美容師が「足す前」に見極めること
髪が重い、硬い、乾きにくいという感覚だけで、原因を一つに決めることはできません。Riourseでは、髪質改善をする前に、まず髪の状態を整理します。カウンセリングで伺うのは、たとえば次のようなことです。
- 今までのカラーや縮毛矯正の履歴(おおよその時期と範囲)
- ブリーチやハイライトの有無
- 毎日のアイロンやコテの使用頻度
- 普段使っているシャンプー、トリートメント、アウトバス製品、スタイリング剤
- 髪が扱いにくいと感じるタイミング(湿気で広がるのか、乾燥でパサつくのか)
- 朝のスタイリングで何に困っているか、どんな仕上がりになりたいか
商品名が分からなければ、ボトルの写真でも構いません。どの製品が悪いかを探すためではなく、役割が重なっていないかを整理するためです。施術履歴が不明な場合は、無理に強い施術を選ばず、反応を見ながら段階を分けることがあります。
実際の髪は、乾いた状態で根元の立ち上がり、表面の束感、毛先の動きを見ます。次に濡れた状態で、髪が水を含む速さ、引っかかる場所、うねりの出方を確認します。重さの原因が表面の蓄積に見えても、単純に洗浄を強くすると毛先の乾燥感が増す場合があります。反対に、乾燥して見えるからと保護剤を増やすと、さらに重く感じる場合もあります。見た目だけで決めず、触れたときの弾力、乾く過程、部位差まで見て判断します。
CHECK髪質改善のビフォーアフターで確認するポイント →CHAPTER 05
Riourseの「減らす」から始める6つの順番
Riourseの順番は、最初から多くを足すためのものではありません。必要なものだけが働きやすい状態をつくるため、次の順番で考えます。
1.残留と履歴を整理する
自宅で使う製品、直近の施術、髪が変わった時期を確認します。必要に応じて表面に残るものを穏やかに整えますが、すべてを一律に取り去ることを目的にはしません。
2.根元・中間・毛先を分ける
髪全体へ同じ処方を塗る前に、状態の違う領域を分けます。新しく伸びた根元、履歴のある中間、負担が重なりやすい毛先では、必要な量や工程が異なります。
3.内部を支える必要があるかを見る
髪のしなやかさや弾力を見て、内部を支えるケアが必要かを判断します。多種類を入れること自体が目的ではなく、今の髪に役割があるものだけを選びます。
4.水分とCMC・脂質のバランスを整える
水分を補う工程と、髪の中で水分や成分の通り道を支えるCMC・脂質のケアを、部位に合わせて選びます。しっとり感を増やすことと、重くすることは同じではありません。
5.形・熱・水分量を合わせる
くせをどこまで整えるか、どの温度とテンションが必要か、乾かしてから何回熱を通すかを決めます。強い設定を全体へ使うのではなく、目的と部位に合わせます。
6.最後に必要な範囲だけ表面を守る
仕上げの保護は、根元から毛先まで同じ量にしません。摩擦が気になる部分を中心に薄く使い、乾いた後の軽さと動きを確認します。
この順番なら、髪が重いときにさらに表面を重ねる、乾燥して見える部分へ理由を確かめず強い施術をする、といった行き違いを減らせます。薬剤や成分の多さではなく、役割の重複を避け、必要なところへ必要なものを届けることが中心です。
CHAPTER 06
大切なのは「高い施術」より「合っている施術」
髪質改善というと、「高いトリートメントをすればよくなる」「有名なメニューなら効果がある」と思われがちです。もちろん、よい薬剤を使うことは大切です。でも、それ以上に大切なのは、今の髪に合っているかどうかです。
Riourseでは、「とにかくまっすぐにする」「とにかく重いトリートメントをする」という考え方ではなく、今の髪に必要なことを見極めながら、自然に扱いやすい髪を目指します。くせがあるからといって、縮毛矯正だけが答えとは限りません。ピンとまっすぐにするよりも、自然なまとまりや柔らかさを残したい方には、ケラチンブローアウトが合う場合もあります。
一度に全部を行わないことも、髪質改善の選択です
髪質改善という名前のメニューを選んだからといって、その日にすべての悩みへ対応しなければならないわけではありません。履歴が複雑なとき、毛先の状態が不安定なとき、原因を一度で絞りきれないときは、まず残留やホームケアを整理し、次の来店で形を整えるなど、工程を分ける選択があります。
川北は美容師歴28年。Riourseではマンツーマンで髪を確認し、施術名より先に、悩み、履歴、部位、暮らし方を整理します。ただし、髪の状態は一人ずつ異なり、同じ工程でも仕上がりや持続には個人差があります。診断の結果、予定していた施術を行わず、カットやホームケアの見直しを先にご提案する場合もあります。
何かを減らすことは、何もしないことではありません。今の髪に不要な重なりを避け、次に必要な工程が正しく働くための準備です。髪をきれいに見せるものを増やすより、髪が無理なく整う条件をつくる。その考え方が、Riourseの髪質改善です。

FAQ
よくある質問
Q1.髪質改善トリートメントが効かないのは、なぜですか?
髪が扱いにくくなっている原因が、乾燥・ダメージ・クセ・残留物・年齢による変化のどれなのかを見極めないまま施術を重ねている可能性があります。原因が違えば、必要な施術も変わります。
Q2.髪質改善を繰り返すと、やりすぎになりますか?
回数だけでは判断できません。施術内容、塗布範囲、髪の履歴、間のホームケアによって異なります。前回と同じ工程を全体へ繰り返すのではなく、今回必要な部位を見直すことが大切です。
Q3.髪が乾きにくいのは、トリートメントの重ねすぎですか?
可能性の一つですが、毛量、乾かし方、使用製品、根元の水分、ダメージ状態など複数の要因があります。重ねすぎと決めつけず、乾く過程と部位差を確認します。
Q4.一度、オイルやトリートメントを全部やめるべきですか?
自己判断で急にすべてをやめる必要はありません。毛先の摩擦を抑えるために必要な場合もあります。使用量、塗布範囲、順番を一つずつ見直すほうが原因を整理しやすくなります。
Q5.髪が硬くなったら、保湿を増やせばよいですか?
硬さの理由は乾燥だけではありません。施術履歴、熱、表面の重なりなども確認が必要です。先に原因を見極めてから、水分、脂質、表面保護の必要量を決めます。
Q6.メニューが決まっていなくても相談できますか?
はい。現在の違和感、施術履歴、普段使う製品が分かれば、必要な確認を進められます。ご自身で髪質改善の種類を決めてから予約する必要はありません。
LINE CONSULTATION
今の髪に何が必要か、LINEで一緒に整理しましょう
「ケアしているのに重い」「トリートメントをしてもすぐ戻ってしまう」「縮毛矯正まではしたくないけれど、髪を扱いやすくしたい」「何を減らせばよいか分からない」という方は、Riourse公式LINEで「診断希望」と送ってください。
現在の髪が分かる正面・横・後ろの写真、直近の施術時期、普段使っている製品の写真、アイロンの頻度を添えていただくと、ご来店時に確認すべきことを整理しやすくなります。
足すものを決める前に、今の髪に何が残り、どこに何が必要かを一緒に見直しましょう。
LINEで「診断希望」と送る※写真だけで施術の可否や仕上がりを確定することはできません。最終的なご提案は、ご来店時に髪を確認して行います。髪の状態や施術履歴により、ご提案内容や仕上がり、持続には個人差があります。

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